学校ブログ

環境学習(フロンティアコース)

 本校の中庭にある小さな畑では、毎年、様々なオホーツク農作物を生徒と育てています。今年度は、2年4組の生徒39人とジャガイモを育てましたので、その様子をご紹介させていただきます。

 

【 5月下旬】 

 分散登校のさなか、最初の農業体験授業が始まりました。ほとんどの生徒が、初めて持つ鍬に苦戦しながらも、楽しそうに耕していました。土の中から顔を出す虫たちに、悲鳴をあげながらも、軍手をはめた掌の上にのせ、クラスメイトと観察し合っている姿に、少しほっこりしました。

 

【6月中旬】

 JA青年部の方たちと、種イモの植え付けを行いました。今年は、オホーツク農業が誇るジャガイモを7品種、7班に分かれて育てました。品種は、きたあかり、インカのめざめ、北旺、コナユタカ、コナフブキ、サッシー、シャドウクイーン。スーパーでよく目にする品種もあれば、初めて聞く馴染みのない品種もありました。「種イモと種イモの間はコブシふたつ分」という言葉を聞き、生徒もそれに倣って植えました。さらに、ジャガイモを育てるうえで大切なのが「培土」という、土を少し盛る作業です。培土し終えた畑を見て、「農家っぽくなった」「見たことある」と急に実感が湧いたようでした。

 

 この日は、新型コロナウイルスの影響で給食がなくなり、余ってしまっている牛乳を地元で消費しようということで、JA青年部の方たちと「牛乳チャレンジ」にも挑戦させていただきました。「みんなの様子がCMになるかもしれないよ」との言葉に気合が入ったのか、かわいらしい写真を撮ることができました。実際、CMには起用されませんでしたが、その日の夕方のニュースで少し、取り上げてもらえました。牛乳チャレンジを通して、オホーツクで生活している自分たちにもできることがある、と実感したのではないでしょうか。

 

【7月下旬】

 班に分かれた生徒は、自分たちで選んだ品種のジャガイモの種イモを植え、周辺の雑草を取り、観察記録をつけながらその品種について調べ学習を行いました。毎週、コツコツと畑に出ては、世話をしてきた様子を発表する機会があり、生徒が授業時間だけではなく放課後の時間も使いながらパワーポイントにまとめたものを発表しました。JA青年部の方たちも視聴しに来てくださり、マイクを持って伝えるという経験に、少し緊張しているようでした。天気に恵まれることの多い今年度の農業体験授業は、この日もとても暑く、クーラーのない視聴覚室での発表は本当にお疲れさまでした。

 

【9月中旬】

 収穫の日がやってきました。ジャガイモの品種によって、葉っぱのサイズや成長速度が違い、どの班もドキドキしていたと思いますが、結果は豊作でした。合計、推定140kgのジャガイモが収穫できました。この日は少し曇っていたのですが、「今から晴れるよ」との女子生徒の言葉通り、日差しが少しずつ暖かくなったように思います。生徒たちは友達の班をウロチョロしながらも、「うちの子がいちばん太っている」と嬉しそうにジャガイモを掘っていました。どの班も負けず劣らず、もうすでに美味しそうなジャガイモを収穫することができ、来週に行う予定の調理実習も今から楽しみです。

 

 体験的、探究的に学習することで、農業学習に対する興味や関心が芽生えた半年になったように思います。まだまだ学校生活にも制限がありながらの毎日ではありますが、10月下旬には総まとめの発表会もありますので、乞うご期待です!

おわり